その状況でも、記者会見するとなると、なんかいわねばいかんので、「手術法に問題があったかも」という、日本人に珍しくない自責的な発想を前提として「改良がいる」との一連の発言につながったのだろうが、山中先生は眼科手術の素人です。山中先生も手術について説明は受けたかもしれませんが、手術担当医のK部長がメディア対応すればいい話で、山中先生にここでコメントさせるのがすでにおかしい。
(注意:報道されたようなことを本当にいわれたということを前提に書いています。実際、その後の、iPS細胞の眼科応用担当の高橋先生のコメントでは、手術の改良だのに力点を置いては報道されていない、もともと臨床眼科医ですからね。)
改良といっても合併症のない手術はないのですよ。
応報論とか、公正世界仮設とか最近いうらしいが、「なにか悪いことがおこった」「それはなにかもとにまずいことがあったから」「対処すれば悪いことは防げる」と、なににでも適用するのはいいかげんやめませんかね。
これが、事故事件のたびに被害者をまずぶっ叩くものの考え方の基本です。風の音に耳を澄ませればという有名なたわごともある。
「金枝篇」に語られた古代的な呪術をいつまで引きずるのか。
あまり「改良改良」といって、なんにでも対策方法はあるという幻想を振りまかないでほしいと思った。いや、つねに改良を考えるのは技術者として正しいが、現状の最高水準の手術でも起こりうることです、という開き直りがまずほしい。
この件について山中先生がメディアの相手する筋はさらさらないが、相手するにしても、おかしなことはやってないと、胸を張ってください。
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