AVによる被害と法律
2016-03-09


加害者は、つかまらないつもりでやるからです。刑法をどういじくっても殺人がなくならないのといっしょです。

ここに、「ばれてもええんか」という「脅し」の部分が入ってくるのが、性犯罪の問題なのですが、、、
いちばん問題なのは「被害者を叩く」文化と思うのです。
性犯罪の被害が、本人の落ち度のようになるので、こういう被害はなくならない。
性被害なんて、道具のように使われたという時点でプライドずたずたになるのに、そのうえ「世間」が叩きにくるんだから悪夢ですわな。

「なにかあるのは本人の問題があるからだ」と無前提に考える文化が日本にもベースにあるので、これと共通して、たとえばISの被害者についての自己責任論とかでてくるのですよね。

性的な被害は被害者にとって風評が2重被害をもたらすのですが、それを恐れるからさらに付け込まれるわけです。
風評被害を過大視する形で厳罰化したって、つまりは風評被害自体を肯定しているわけですから、むしろ将来の加害者を利するばかりです。

犯罪自体については、身体的な自己決定権を侵害されたのが問題と過不足なく認識して戦い、社会が被害を助長させない形でバックアップする、これを気長につづけていく、しかないように思うのですがねえ。まあ、難しいですが。

まず「人格を無視して、自分の体を道具として扱われた」ことについて問答無用に怒るべきです。
レディガガの「被害者は悪くない」というのはそういうことで、性犯罪がその代表になっていますがもっと広い範囲の犯罪として考えるべきです。そのなかで性犯罪の被害がことさらに自殺に追い込まれる文化的な背景をも制度からなんとかしないとあかんのではないですかね

しつこいですが、被害にあうのが「はずかしいこと」というセンスがある限り、性犯罪という犯罪構造は続くんじゃないですかね。

加えてですが、、犯罪を裁く方向で防止をはかったところで被害者は被害にあった後なのでして、むしろ被害者をどう回復させるかが重要なんじゃ。「あいつらは裁かれたからいいよね」ではないはず。
刑罰は復讐、代償、矯正、隔離といった側面がありいろいろごっちゃになりますが、心情的なものをベースにした厳罰化論議は復讐の側面が強くこれをもって犯罪前の防止や被害者救済にはつながりにくいように思います。復讐も大切ですけどね。

で、きっちり双方合意の上でつくられた成人表現を含む映像作品を、その後の女優側の一方的な主張で犯罪の物証とされるリスクはどうなるんだろうなあとも思いますがねえ。

なんでこの問題が最近はじまったわけでもないのにいきなりクローズアップされたのか知りませんが、

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